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特集 囊胞腎
【囊胞性腎疾患の病態・疫学】
ADPKDの病因と病態
The disease pathogenesis and pathology of autosomal dominant polycystic kidney disease
武藤 智
1
MUTO Satoru
1
1順天堂大学医学部附属練馬病院 泌尿器科
キーワード:
ADPKD
,
ツーヒット説
,
hypomorphic変異
Keyword:
ADPKD
,
ツーヒット説
,
hypomorphic変異
pp.485-488
発行日 2022年10月25日
Published Date 2022/10/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000318
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はじめに
常染色体優性多発性囊胞腎(autosomal dominant polycystic kidney disease:ADPKD)は両側腎臓に多数の囊胞が進行性に発生・増大し,腎臓以外の種々の臓器にも障害が生じる最も頻度の高い遺伝性腎疾患である。ADPKDの頻度に地域差はない1)。加齢とともに囊胞が両腎に増加,進行性に腎機能が低下し,60~70歳までに約半数が末期腎不全に至る2)。日本医学会からの「優性遺伝」と「劣性遺伝」に代わる推奨用語についての提案があり,今後,優性から顕性,劣性から潜性に変更となる予定である。しばらくは移行期で,「常染色体優性(顕性)多発性囊胞腎」と「常染色体劣性(潜性)多発性囊胞腎」と記載される。
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