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特集 ネフローゼ症候群update
【成因・病態】
ステロイド感受性ネフローゼ症候群とゲノムワイド関連解析
Steroid-sensitive nephrotic syndrome and genome-wide association study
飯島 一誠
1,2
,
堀之内 智子
3
,
賈 暁媛
4
,
野津 寛大
3
,
徳永 勝士
4
IIJIMA Kazumoto
1,2
,
HORINOUCHI Tomoko
3
,
JIA Xiaoyuan
4
,
NOZU Kandai
3
,
TOKUNAGA Katsushi
4
1兵庫県立こども病院
2神戸大学大学院医学研究科内科系講座 小児先端医療学
3神戸大学大学院医学研究科内科系講座 小児科学分野
4国立国際医療研究センター ゲノム医科学プロジェクト 戸山プロジェクト
キーワード:
ステロイド感受性ネフローゼ症候群
,
疾患感受性遺伝子
,
ゲノムワイド関連解析(GWAS)
,
HLA
,
NPHS1
Keyword:
ステロイド感受性ネフローゼ症候群
,
疾患感受性遺伝子
,
ゲノムワイド関連解析(GWAS)
,
HLA
,
NPHS1
pp.690-697
発行日 2022年4月25日
Published Date 2022/4/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000137
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はじめに
小児ネフローゼ症候群は,わが国では小児10万人あたり6.5人/年の発症率であり,毎年,約1,000人の小児が新たに発症する1)。小児慢性腎疾患のなかで最も頻度の高い難病であり,20~30%の患者は成人期になっても再発を繰り返す難治例である。小児難治性頻回再発型/ステロイド依存性ネフローゼ症候群に対するリツキシマブ療法をはじめとして,小児ネフローゼ症候群,なかでも小児ステロイド感受性ネフローゼ症候群に対する治療法の進歩は目覚ましいものがあるが2~9),その病因・病態については不明な点が多く,依然として原因療法の開発には至っていない2)。
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