Japanese
English
特集 Genetics in CKD
基礎編
ゲノムワイド関連解析研究の進歩
Recent advances in genome-wide association studies
中山 真紀子
1
,
徳永 勝士
1
NAKAYAMA Makiko
1
,
TOKUNAGA Katsushi
1
1国立国際医療研究センター研究所ゲノム医科学プロジェクト
キーワード:
ゲノムワイド関連解析(GWAS)
,
一塩基多型(SNP)
,
メタ解析
,
ポリジェニックリスクスコア
Keyword:
ゲノムワイド関連解析(GWAS)
,
一塩基多型(SNP)
,
メタ解析
,
ポリジェニックリスクスコア
pp.321-325
発行日 2023年3月25日
Published Date 2023/3/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000643
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はじめに
ゲノムワイド関連解析(genome-wide association study:GWAS)は,ゲノム全域を網羅する多型をマーカーとし,仮説によらずヒトゲノム中の遺伝要因を同定する手法である。GWASでは,網羅的に検索を行うことで,従来の候補遺伝子アプローチでは疾患に関与することが予測できなかった遺伝子を同定できる可能性がある。2006年にゲノムワイド一塩基多型(single nucleotide polymorphism:SNP)マイクロアレイが市販化されたのち,GWASが盛んに行われるようになり,以降GWAS研究は大きく発展した。当初は数千人であったサンプルサイズが,現在では数万~数十万人規模になり,疾患と関連のあるSNPや疾患関連遺伝子が次々と同定された。GWASによる疾患感受性遺伝子の同定が,疾患病態の解明や創薬研究に役立つことも明らかになってきている。
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