Japanese
English
特集 十二指腸・小腸疾患アトラス
Ⅲ.その他
血管性病変
小腸血管性病変
Vascular lesions of the small intestine
大宮 直木
1
Naoki Ohmiya
1
1藤田医科大学医学部先端光学診療学講座
キーワード:
小腸出血
,
angio-dysplasia
,
動静脈奇形
,
Dieulafoy病変
Keyword:
小腸出血
,
angio-dysplasia
,
動静脈奇形
,
Dieulafoy病変
pp.649-651
発行日 2024年4月25日
Published Date 2024/4/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000001404
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疾患の概要
最も多い小腸出血の原因の一つで,angiodysplasiaやDieulafoy病変はサイズが数mmと小さいことが大半のため,造影CTや小腸X線での描出は困難である。また,短時間で自然止血するためカプセル内視鏡やバルーン内視鏡を用いても診断に難渋することが多い。Angiodysplasiaは同時性,異時性に多発している場合が多く,1カ所治療を行っても,その後の経過で他部位より出血することがある。出血についてはDieulafoy病変や動静脈奇形(arteriovenous malformation:AVM)は動脈性出血をきたすため出血量が多く,ショック状態になる場合も多いが,angiodysplasiaの場合は一般的に毛細管出血oozingであり,ショック状態になることはまずなく,黒色便や暗赤色便を呈したり,場合によっては自覚症状に乏しく倦怠感程度で採血により貧血に気づく場合もある。
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