Japanese
English
特集 表在性非乳頭部十二指腸上皮性腫瘍(SNADET)の内視鏡診断と治療
[治療]
偶発症の予防と対策 内視鏡切除後の縫縮の意義
Efficacy and importance of mucosal defect suturing after duodenal ESD
高橋 亜紀子
1
,
小山 恒男
1
Akiko Takahashi
1
,
Tsuneo Oyama
1
1佐久医療センター内視鏡内科
キーワード:
十二指腸内視鏡治療
,
切除後潰瘍縫縮
,
遅発性穿孔
,
後出血
Keyword:
十二指腸内視鏡治療
,
切除後潰瘍縫縮
,
遅発性穿孔
,
後出血
pp.824-829
発行日 2023年6月25日
Published Date 2023/6/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000779
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はじめに
十二指腸内視鏡切除後潰瘍は他臓器とは異なり胆汁,膵液に曝露されるため,遅発性穿孔,後出血の頻度が高い。この予防策として切除後潰瘍を縫縮することが有効と報告されている1, 2)。Hoteyaら1)は,ESDを施行した63例(内視鏡的縫縮群23例,非内視鏡的縫縮群40例)の検討で,後出血をきたすリスクファクターは多変量解析で内視鏡的縫縮の有無のみであった(p=0.049)と報告した。Katoら2)は,ESDを施行した173例(完全縫縮群67%,非縫縮群33%)の検討で,遅発性穿孔は完全縫縮群で1.7%,非縫縮群で10.5%と有意差を認め(p=0.0162),後出血ではそれぞれ0%,10.5%と有意差を認めた(p<0.01)と報告した。
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