Japanese
English
臨床と研究
大腸ポリープに対する内視鏡治療後の出血に関連する因子についての検討
Analysis of factors associated with bleeding after endoscopic treatment of colorectal polyps
梶原 祐策
1
Y. Kajihara
1
1芙蓉会村上病院消化器内科
キーワード:
後出血
,
大腸ポリープ
,
内視鏡治療
Keyword:
後出血
,
大腸ポリープ
,
内視鏡治療
pp.965-968
発行日 2019年8月1日
Published Date 2019/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka81_965
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一般に,大腸ポリープは「大腸内腔に向かって限局性に隆起する病変で,組織学的には良・悪性は問わない」と定義される.本邦では食生活の欧米化や便潜血検査の普及に伴って,治療を要する大腸ポリープが発見される機会は増えている.内視鏡治療は腫瘍の形態や腫瘍径を考慮して行われ,有茎性・亜有茎性病変に対してはポリペクトミー,無茎性あるいは亜有茎性病変,表面型病変で正常粘膜を含めた完全切除が望ましい病変に対しては内視鏡的粘膜切除術(endoscopic mucosal resection:EMR)の適応がある.ポリペクトミーやEMRは多くの医療機関で行われている内視鏡治療であるが,出血や穿孔といった偶発症が発生する可能性があり,特に遅発性出血の頻度は決して少なくなく,臨床上しばしば問題となる.そこで,当院における大腸ポリープの内視鏡治療後の出血について調べ,それに関連する因子を同定するために本研究を行った.
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