Japanese
English
今月の主題 高齢者早期胃癌ESDの現状と問題点
トピックス
抗血栓薬服用者に対する後出血予防法—内視鏡的手縫い縫合法
Prevention for Post-ESD Bleeding in Patients Taking Antithrombotic Agents:Endoscopic Hand-Suturing
後藤 修
1
,
小泉 英里子
1
,
樋口 和寿
1
,
恩田 毅
1
,
大森 順
1
,
貝瀬 満
1
,
岩切 勝彦
1
Osamu Goto
1
1日本医科大学付属病院消化器・肝臓内科
キーワード:
内視鏡的手縫い縫合法
,
内視鏡的粘膜下層剝離術
,
後出血
,
抗血栓薬
,
高齢者
Keyword:
内視鏡的手縫い縫合法
,
内視鏡的粘膜下層剝離術
,
後出血
,
抗血栓薬
,
高齢者
pp.1536-1539
発行日 2020年11月25日
Published Date 2020/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403202193
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
早期胃癌に対する内視鏡的粘膜下層剝離術(endoscopic submucosal dissection;ESD)は,その低侵襲性により耐術能の低い高齢者に対しても適応しやすい手技として認識されている.しかし,主な偶発症として挙げられる後出血は抗血栓薬の服用が危険因子の一つとされ,抗血栓薬の服用頻度の高い高齢者においては特に留意すべきものである.一方で,抗血栓薬休薬による血栓塞栓症のリスクも看過できず,安易な休薬は極めて重篤な合併症の引き金になりかねない.したがって,抗血栓薬服用者に対する胃ESDにおいては,抗血栓薬を継続することで可能な限り血栓塞栓症のリスクを回避しつつ,後出血のリスクを極力低減することが理想となる.
Copyright © 2020, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.