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特集 表在型食道扁平上皮癌―内視鏡診断と治療update―
[各論 表在型食道扁平上皮癌の内視鏡診断]
《Topics》非喫煙・非飲酒症例の食道扁平上皮癌の特徴と診断
Clinicopathological features of esophageal squamous cell carcinoma in nonusers of tobacco and alcohol
平澤 欣吾
1
,
福地 剛英
1
,
杉森 慎
2
,
立石 陽子
3
,
稲山 嘉明
4
,
前田 愼
5
Kingo HIRASAWA
1
,
Takehide FUKUCHI
1
,
Shin SUGIMORI
2
,
Yoko TATEISHI
3
,
Yoshiaki INAYAMA
4
,
Shin MAEDA
5
1横浜市立大学附属市民総合医療センター内視鏡部
2横浜市立大学附属市民総合医療センターがんゲノム診療科
3横浜市民病院病理部
4横浜市立大学附属市民総合医療センター病理診断科
5横浜市立大学消化器内科
キーワード:
食道扁平上皮癌
,
逆流性食道炎
,
TP53
Keyword:
食道扁平上皮癌
,
逆流性食道炎
,
TP53
pp.1798-1801
発行日 2022年11月25日
Published Date 2022/11/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000527
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はじめに
食道癌の組織型は食道腺癌と食道扁平上皮癌とに大きく二分され,本邦を含めたアジア諸国では扁平上皮癌が食道癌の主要な組織学的サブタイプである。一般的に女性より3倍程度男性に多いといわれており,その代表的リスク因子として飲酒・喫煙やアルコール代謝の遺伝子多型などがあげられる。さらに近年,Katadaらの前向きコホート研究ではヨード色素内視鏡によってまだら不染帯(lugol voiding lesions:LVL)の程度が3段階で評価され,異時性食道扁平上皮癌の累積発生率とLVLのGradeとの間に強い関連性があることが示された。飲酒や喫煙,さらにはLVLを高度に認める患者においては発癌リスクが高いため注意深いフォローアップが必要と考えられる1)。
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