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特集 表在型食道扁平上皮癌―内視鏡診断と治療update―
[各論 表在型食道扁平上皮癌の内視鏡診断]
表在型食道扁平上皮癌の病型診断―病型でここまでわかる
Diagnosis of superficial esophageal squamous cell carcinoma based on the macroscopic subtypes―morphology tells you a lot
前田 有紀
1
,
小野 裕之
1
,
川田 登
1
,
吉田 将雄
1
,
山本 陽一
1
,
南出 竜典
1
,
下田 忠和
2
Yuki Maeda
1
,
Hiroyuki Ono
1
,
Noboru Kawata
1
,
Masao Yoshida
1
,
Yoichi Yamamoto
1
,
Tatsunori Minamide
1
,
Tadakazu Simoda
2
1静岡県立静岡がんセンター内視鏡科
2静岡県立静岡がんセンター病理診断科
キーワード:
食道表在癌
,
病型
,
深達度
Keyword:
食道表在癌
,
病型
,
深達度
pp.1802-1808
発行日 2022年11月25日
Published Date 2022/11/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000528
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要旨
食道癌の深達度診断において,白色光非拡大観察による病変形態の評価は,依然重要な診断方法の一つである。食道癌の病変形態の評価には,日本食道学会による食道癌の病型分類を用いる。表在型(0型)は,癌の直接浸潤が粘膜下層までにとどまると推定される病変で,リンパ節転移の有無は問わない。表在型はさらに,表在隆起型(0-Ⅰ型),表面型(0ーⅡ型),表在陥凹型(0-Ⅲ型)に亜分類される。0-Ⅰ型は高さ1mm以上の高い隆起性病変である。多くはSM2以深の浸潤癌であり,内視鏡治療の適応となることは少ない。0-Ⅱ型は明らかな隆起や陥凹のない病変である。0-Ⅱ型はさらに,1mm未満の低い隆起を呈する表面隆起型(0-Ⅱa),凹凸が認識できない表面平坦型(0-Ⅱb),ごく浅い陥凹の表面陥凹型(0-Ⅱc)に細分類される。深達度は病変の凹凸の程度におおむね比例する。凹凸が軽微であれば深達度は浅く,凹凸が強ければ深達度が深い傾向がある。0-Ⅲ型は深く明瞭な陥凹を呈する病変で,多くは深達度SM2以深の浸潤癌である。
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