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特集 胃疾患アトラス 改訂版
各論
Ⅳ. びまん性病変
2. ポリポーシス
Cowden症候群(胃ポリポーシスを呈する例)
Cowden syndrome
藤森 一也
1
,
滋野 俊
1
,
前島 俊孝
2
Kazuya FUJIMORI
1
,
Takashi SHIGENO
1
,
Toshitaka MAEJIMA
2
1国立病院機構信州上田医療センター消化器内科
2国立病院機構信州上田医療センター臨床検査科/病理診断科
キーワード:
Cowden症候群
,
PTEN過誤腫症候群
,
胃ポリポーシス
Keyword:
Cowden症候群
,
PTEN過誤腫症候群
,
胃ポリポーシス
pp.296-297
発行日 2022年10月20日
Published Date 2022/10/20
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000460
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疾患の概要
Cowden症候群は癌抑制遺伝子であるPTEN(phosphatase and tensin homolog deleted on chromosome 10)遺伝子の生殖細胞系列の病的バリアントを原因とする常染色体優性遺伝疾患である1,2)。PTEN遺伝子の病的バリアントはCowden症候群のほかBannayan-Riley-Ruvalcaba症候群,Proteus症候群でも認められPTEN過誤腫症候群と総称される1,2)。PTEN蛋白の機能異常により細胞内のPI3K/Akt/mTOR経路が活性化されることで細胞死が抑制され細胞増殖が起こり1),全身臓器に過誤腫性病変が多発する1,2)。顔面外毛根鞘腫,口腔粘膜乳頭種,四肢末端の角化症など特徴的な皮膚・粘膜病変,多臓器に血管腫,脂肪腫,線維腫などの良性腫瘍や高頻度に乳癌,甲状腺癌,子宮内膜癌などの悪性腫瘍を合併する1,2)。
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