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特集 胃疾患アトラス 改訂版
各論
Ⅳ. びまん性病変
2. ポリポーシス
Peutz-Jeghers 症候群
Peutz-Jeghers syndrome
樫田 博史
1
,
筑後 孝章
2
Hiroshi KASHIDA
1
,
Takaaki CHIKUGO
2
1近畿大学医学部消化器内科
2近畿大学医学部病理診断科
キーワード:
Peutz-Jeghers症候群
,
過誤腫
,
胃底腺型胃癌
Keyword:
Peutz-Jeghers症候群
,
過誤腫
,
胃底腺型胃癌
pp.294-295
発行日 2022年10月20日
Published Date 2022/10/20
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000459
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疾患の概要
Peutz-Jeghers症候群(Peutz-Jeghers syndrome:PJS)は第19番染色体短腕上(19p13.3)に存在するLKB1/STK11遺伝子の変異が病因であり,常染色体優性遺伝を示すが,約半数は家族歴がない。乳児期から認める口唇・口腔,手掌・手指などの色素斑と,食道を除く全消化管の過誤腫性ポリポーシスを特徴とする。ポリープ数は症例差が大きいものの20〜30個以内が多く,発生部位は小腸96%に対して胃・結腸・直腸は各20%台と報告されており,小児期に小腸重積をきたして診断される例が多い。ポリープからの発癌も含め,消化管・膵臓・乳房・卵巣・精巣・肺の悪性腫瘍を50歳までに30%,70歳までに80%の頻度で合併するとの報告がある1)。
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