特集 食道胃接合部の新展開
食道胃接合部領域の炎症と化生 食道胃接合部粘膜の拡大内視鏡像、噴門部炎と萎縮でどう変わる?
小林 正明
1
,
盛田 景介
,
青柳 智也
,
栗田 聡
,
塩路 和彦
,
佐々木 俊哉
,
渡邉 玄
1新潟県立がんセンター新潟病院 内科
キーワード:
ヘリコバクター感染症
,
Helicobacter pylori
,
胃炎-萎縮性
,
胃鏡法
,
胃腫瘍
,
食道胃接合部
,
腺癌
,
噴門
,
扁平上皮癌
,
内視鏡的粘膜下層剥離術
,
狭帯域光観察
Keyword:
Carcinoma, Squamous Cell
,
Cardia
,
Stomach Neoplasms
,
Endoscopic Mucosal Resection
,
Esophagogastric Junction
,
Gastritis, Atrophic
,
Gastroscopy
,
Adenocarcinoma
,
Helicobacter pylori
,
Helicobacter Infections
,
Narrow Band Imaging
pp.697-706
発行日 2020年5月25日
Published Date 2020/5/25
DOI https://doi.org/10.24479/J02312.2020385452
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食道胃接合部のNBI拡大所見と組織像を対比できたESD症例を中心に、食道胃接合部胃側の非腫瘍性粘膜の拡大内視鏡所見を、日本食道学会Barrett拡大内視鏡分類に準じて検討した。内視鏡および組織学的に、(1)胃粘膜萎縮を認めない成人例で、胃底腺粘膜と扁平上皮との間に約2mmの幅で胃噴門腺粘膜を認める型、(2)閉鎖型胃粘膜萎縮を認めるH.pylori感染例で、約2cmの幅で胃噴門腺粘膜が存在し肛門側の胃底腺粘膜との境界が認識できる型、(3)開放型胃粘膜萎縮を認めるH.pylori感染例で、胃噴門腺粘膜を認め肛門側の萎縮性胃炎粘膜との境界が認識できない型、の3型に大別された。胃噴門腺粘膜のNBI拡大観察によりいずれのタイプでも、噴門部炎や萎縮にかかわらずnon-pit typeの表面構造が観察された。
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