特集 胃癌診断を極める
H.pylori除菌後胃粘膜に生じる胃癌の内視鏡診断 H.pylori除菌後胃粘膜に生じる分化型腺癌
小林 正明
1
,
盛田 景介
,
青柳 智也
,
栗田 聡
,
塩路 和彦
,
佐々木 俊哉
,
渡邉 玄
1新潟県立がんセンター新潟病院 内科
キーワード:
ヘリコバクター感染症
,
Helicobacter pylori
,
胃鏡法
,
胃腫瘍
,
胃粘膜
,
抗細菌剤
,
腺癌
,
多剤併用療法
,
除菌療法
,
狭帯域光観察
Keyword:
Anti-Bacterial Agents
,
Drug Therapy, Combination
,
Stomach Neoplasms
,
Gastric Mucosa
,
Gastroscopy
,
Adenocarcinoma
,
Helicobacter pylori
,
Helicobacter Infections
,
Narrow Band Imaging
pp.68-74
発行日 2020年1月25日
Published Date 2020/1/25
DOI https://doi.org/10.24479/J02312.2020257077
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H.pylori除菌後に認める地図状発赤や斑状発赤に類似した除菌後胃癌に対して、画像強調拡大内視鏡が有用である。除菌によって修飾され、表層非腫瘍性上皮の被覆・混在、および分化型癌の表層細胞分化が出現した場合、NBI拡大内視鏡では最表層部の表面微細構造が胃炎類似所見を示すことがあり注意を要する。除菌治療後の長期経過例も増加しているが、除菌後の良好な観察条件のもと、NBI拡大内視鏡を用いて病変と周囲粘膜との差異を丁寧に観察することで、低異型度の高分化型腺癌に対しても正確な内視鏡診断が可能である。
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