第Ⅲ部 治療における最近の新薬の位置付け〈薬効別〉~新薬の広場~
高血圧治療薬
樋口公嗣
1
,
大石充
2
1鹿児島大学大学院医歯学総合研究科心臓血管・高血圧内科学
2鹿児島大学大学院医歯学総合研究科心臓血管・高血圧内科学・教授
pp.414-418
発行日 2019年1月31日
Published Date 2019/1/31
DOI https://doi.org/10.20837/1201913414
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現在使用されている主な降圧薬は,カルシウム拮抗薬,レニン・アンジオテンシン系阻害薬(アンジオテンシン変換酵素〔ACE〕阻害薬,アンジオテンシン・受容体拮抗薬〔ARB〕,直接的レニン阻害薬),利尿薬,β遮断薬などが知られている。しかし,最近は配合剤を除き,新規高血圧治療薬は上市されていない。現在,高血圧に対する開発中の薬剤は,非ステロイド型ミネラルコルチコイド受容体(MR)拮抗薬とアンジオテンシン・を標的とした高血圧治療ワクチンがある。欧米で心不全治療薬として使用されているARBとネプリライシン(NEP)阻害剤との合剤においても降圧効果の報告があり,本邦でも臨床試験が進められている。