特集 最新の高血圧診療:「高血圧治療ガイドライン2019」後の展開
高血圧の治療 高齢者の高血圧治療
赤崎 雄一
1
,
大石 充
1鹿児島大学 大学院医歯学総合研究科心臓血管・高血圧内科学
キーワード:
血圧
,
降圧剤
,
高血圧
,
鑑別診断
,
ライフスタイル
,
認知症
,
リスク
,
生活習慣病
,
冠状動脈狭窄症
Keyword:
Blood Pressure
,
Diagnosis, Differential
,
Hypertension
,
Life Style
,
Risk
,
Dementia
,
Antihypertensive Agents
,
Coronary Stenosis
pp.501-506
発行日 2020年4月1日
Published Date 2020/4/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00697.2020230228
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<Headline>1 高血圧治療の目的は、心血管病の発症・進展・再発の抑制、および死亡を減少させることであるが、高齢者高血圧患者においては、健康寿命の延伸を考慮しなければならない。2 高齢者では、高血圧のみならず、多くの身体的問題を抱えていることが多い。一方で、高齢者においても降圧治療による脳心血管疾患予防の意義も確立されていることから、個々の状況に応じて対応することが求められている。3 自力で外来通院可能な健康状態で忍容性があれば、65~74歳は130/80mmHg未満、75歳以上では140/90mmHg未満を目標とする。併存疾患などによって降圧目標が130/80mmHg未満とされる場合は、75歳以上でも忍容性があれば個別に判断して130/80mmHgを目指す。4 高齢者の特殊性を念頭に、血圧変化に伴う身体所見を注意深く観察することで、高齢者においても降圧治療による心血管イベントの抑制を期待できる。
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