特集 加速する核酸医薬開発
9.脊髄性筋萎縮症に対する核酸医薬治療の現状と課題
小牧宏文
1
1国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センタートランスレーショナル・メディカルセンター長
pp.639-642
発行日 2019年2月1日
Published Date 2019/2/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201902639
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脊髄性筋萎縮症(SMA)に対する画期的な治療法として,核酸医薬品であるヌシネルセンが2017年に日本でも薬事承認された。ヌシネルセンは脊髄性筋萎縮症患者でSMN1変異,かつSMN2のコピー数が1以上を有する患者に適応を有するアンチセンスオリゴヌクレオチドである。従来薬物治療のなかったSMAに対する新規治療法として期待がとても大きいものの,市販後も治療体制においてさまざまな課題が存在している。