特集 神経疾患の現在とこれから
診療の最前線
脊髄性筋萎縮症と核酸医薬
永田 哲也
1
1東京医科歯科大学大学院脳神経病態学分野(神経内科)
キーワード:
核酸医薬
,
神経・筋変性疾患
,
nusinersen sodium
Keyword:
核酸医薬
,
神経・筋変性疾患
,
nusinersen sodium
pp.1279-1283
発行日 2019年6月1日
Published Date 2019/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika123_1279
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Summary
▪2016年に脊髄性筋萎縮症(SMA)に対する核酸医薬であるnusinersen sodium(Spinraza)が,本疾患に対する治療薬として初めて米国食品医薬品局(FDA)に承認された.その後,本邦や欧州においても承認され,2018年には世界40ヵ国の6,600人の患者に使用されている.
▪2016年にはDuchenne型筋ジストロフィー1)の迅速承認や,2018年にはトランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチーに対する核酸医薬品2種類が承認されている.
▪このように,神経・筋変性疾患の治療法として核酸医薬は非常に注目を浴びている.
▪本稿では核酸医薬品の種類,SMAに対するnusinersen sodiumの作用機序および臨床試験の結果を中心に概説する.
© Nankodo Co., Ltd., 2019