連載 クリニカル・パスと薬剤師(54) 計画と実践のノウ・ハウ
がん化学療法クリニカルパス作成と運用に病棟薬剤師が介入することによる効果
加藤真由美
1
1若草第一病院薬剤部
pp.2477-2483
発行日 2014年10月1日
Published Date 2014/10/1
DOI https://doi.org/10.20837/12014102477
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
2012年度に病棟薬剤業務実施加算が新設され,病棟薬剤師の病棟での貢献が期待されている。
がん化学療法において,クリニカルパス(以下,パス)を活用することで,レジメンに則った治療を実施することが可能となり,がん化学療法を専門としない看護師にも,各種抗がん剤に特有の副作用のモニタリングが容易になった。
パスに薬剤師が関与することで,副作用である骨髄抑制への早期対応,薬剤の使い方が適切になり,副作用の軽減と経済効果も認めた。投与ルートトラブルのバリアンス対策を,薬剤師が提案してパスを改訂した。
病棟薬剤師が,がん化学療法パスの作成・改訂・運用を担うことで,がん治療の安全対策と業務効率が向上し,結果として病院勤務医の負担軽減に貢献した。