小特集 治療抵抗性統合失調症患者に対する クロザピン治療における薬剤師の役割
3.クロザピン治療パスの運用の有効性と薬剤師の役割
香川あずさ
1
,
馬場大樹
2
1岡山県精神科医療センター薬剤科
2岡山県精神科医療センター薬剤科 薬剤科長
pp.1755-1758
発行日 2013年7月1日
Published Date 2013/7/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201307141
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クロザピンは治療抵抗性の統合失調症治療薬として注目を集めているが,重篤な副作用リスクやそれを回避するための厳密な管理が必要なことなどから,導入を躊躇する病院も多い。岡山県精神科医療センターでは,医療者への負担を軽減しながらクロザピン治療を円滑かつ安全に導入するために,薬剤師がクリニカルパスの作成・運用を行い,導入への入念な下地作りをした。クロザピン治療の経験が増え,治療体制が整ってきた現在も,薬剤師は検査処方支援をはじめとするフォローを行い,その適正使用に貢献している。クロザピン治療を全国に普及させていくためには,薬剤師の積極的な関わりが必須であると考える。