現場から 活動レポート
クリティカルパス作成における副効果
吹矢 三恵子
1
1福井総合病院
pp.688-689
発行日 2002年7月1日
Published Date 2002/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904010
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当院では2000年1月,院長の指示によりクリティカルパスの導入が決定した.導入にあたり医師・看護師をはじめとする,すべての職種が参加したクリティカルパス運営委員会を発足した.パス導入の目的は,①患者満足度の向上(ケアの質の均一化と向上,チーム医療の促進,インフォームド・コンセントの充実),②日常業務の整理・簡素化,③医療事故の防止,④コストの削減,⑤在院日数の削減,とした.またパス作成の概念を「医師だけのカルテ,看護師だけのカルテではなく,患者様を中心としたすべてのスタッフが共有するカルテを目指す.頭の中で考えられる最高の治療過程をパスとするのではなく,今まで自分たちが行なってきた診療を標準化し,それをパスにする.パスは医師の指示の一覧表や看護師のチェックリストではない」と規定し,全職種が参加しなければ満足できるパスは期待できず,パスによるメリットが少なくなることを強調した.今回,パスの作成と,使用の過程において,いくつかの副効果が得られたので報告する.
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