潰瘍性大腸炎-明日から使える内科治療のコツと最新情報
治療 チオプリン製剤と抗TNF-α抗体製剤
筒井 佳苗
1
,
猿田 雅之
1東京慈恵会医科大学 内科学講座消化器・肝臓内科
キーワード:
Azathioprine
,
6-Mercaptopurine
,
大腸炎-潰瘍性
,
多剤併用療法
,
妊娠
,
薬物抵抗性
,
薬物反応性低下
,
Infliximab
,
Adalimumab
,
維持化学療法
Keyword:
Infliximab
,
Adalimumab
,
Azathioprine
,
Drug Tolerance
,
Drug Therapy, Combination
,
Colitis, Ulcerative
,
Drug Resistance
,
Pregnancy
,
6-Mercaptopurine
,
Maintenance Chemotherapy
pp.350-356
発行日 2016年7月20日
Published Date 2016/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/J05332.2016355650
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潰瘍性大腸炎(UC)の治療薬として,本邦で寛解維持療法の適応となっているのは5-ASA,チオプリン製剤,抗TNF(tumor necrosis factor)-α抗体製剤である.UCの約70%は5-ASAのみで寛解導入可能であるが,残りの難治性UCの治療法が重要となる.チオプリン製剤は,至適投与量の個体差が大きく,さらに治療効果発現までの期間が長い薬剤であるが,難治性UCの維持療法として重要な薬剤である.抗TNF-α抗体製剤は今日広く周知され,UCの寛解導入・寛解維持ともに有用であることから繁用されているが,医療資源の面や過剰医療の問題など新たな課題も生じている.さらに感染症や長期使用に伴う悪性腫瘍の危険性などの問題もあり,適切な使用が求められている.
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