クローン病治療の最前線
抗TNF-α抗体製剤と免疫調節薬の併用について
加藤 順
1
1和歌山県立医科大学 第二内科
キーワード:
Azathioprine
,
Crohn病
,
肝臓腫瘍
,
多剤併用療法
,
投薬計画
,
二重盲検法
,
脾臓腫瘍
,
免疫学的因子
,
薬物反応性低下
,
リンパ腫-T細胞性
,
治療成績
,
ランダム化比較試験
,
Infliximab
Keyword:
Infliximab
,
Drug Administration Schedule
,
Azathioprine
,
Drug Tolerance
,
Crohn Disease
,
Drug Therapy, Combination
,
Double-Blind Method
,
Immunologic Factors
,
Liver Neoplasms
,
Splenic Neoplasms
,
Randomized Controlled Trials as Topic
,
Lymphoma, T-Cell
,
Treatment Outcome
pp.139-144
発行日 2016年3月20日
Published Date 2016/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/J05332.2016236005
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クローン病に対し抗TNF-α抗体製剤を使用する際に免疫調節薬を併用すべきか,という問題は長らく議論されてきている.しかし,一口に併用の有用性といっても,実臨床では何をもって有用と判断するのか?についての基準があいまいであり,確たるエビデンスのない状態である.唯一の例外はSONIC studyによるもので,それによると,比較的病歴の浅い未治療のクローン病患者に対しては,併用療法の短期成績が良いことだけは確実である.医師には,併用,非併用のメリット・デメリットを理解し,これからも提示されるであろうエビデンスをきちんと吟味し,個々の患者ごとにその適応を判断することが求められる.
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