潰瘍性大腸炎-明日から使える内科治療のコツと最新情報
治療 タクロリムスとシクロスポリン
松浦 稔
1
,
本澤 有介
,
山本 修司
,
仲瀬 裕志
1京都大学医学部附属病院 消化器内科
キーワード:
Ciclosporin
,
感染
,
大腸炎-潰瘍性
,
投薬計画
,
薬物抵抗性
,
Tacrolimus
,
寛解導入
,
治療成績
,
腎機能障害
,
維持化学療法
,
患者重症度
Keyword:
Drug Administration Schedule
,
Colitis, Ulcerative
,
Drug Resistance
,
Infection
,
Remission Induction
,
Cyclosporine
,
Tacrolimus
,
Treatment Outcome
,
Renal Insufficiency
,
Patient Acuity
,
Maintenance Chemotherapy
pp.357-361
発行日 2016年7月20日
Published Date 2016/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/J05332.2016355651
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タクロリムスやシクロスポリンに代表されるカルシニューリン阻害薬はその寛解導入効果から,潰瘍性大腸炎,とくにステロイド抵抗性などの重症例における救済療法としての有用性が報告されている.タクロリムスの適切な投与量の調整や副作用の発現予防のためには血中トラフ値の測定が必須であり,適正な血中トラフ値を保つことがタクロリムスによる治療反応性の判定やその治療効果を最大限に発揮するうえできわめて重要である.しかしながら,その寛解導入効果を最大限に発揮するための最適な血中トラフ値や投与方法,生物学的製剤との適応選択など解決すべき課題も多く,今後のさらなる検討が必要と思われる.
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