クローン病治療の最前線
抗TNF-α抗体製剤におけるTherapeutic drug monitoring
穂苅 量太
1
,
好川 謙一
,
渡辺 知佳子
,
高本 俊介
,
東山 正明
,
三浦 総一郎
1防衛医科大学校 内科学講座(消化器内科)
キーワード:
Crohn病
,
薬物反応性低下
,
寛解導入
,
ドラッグモニタリング
,
Infliximab
,
Adalimumab
,
維持化学療法
Keyword:
Infliximab
,
Adalimumab
,
Drug Tolerance
,
Crohn Disease
,
Remission Induction
,
Drug Monitoring
,
Maintenance Chemotherapy
pp.133-138
発行日 2016年3月20日
Published Date 2016/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/J05332.2016236004
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クローン病の治療に抗TNF-α抗体製剤はきわめて有効な治療法であるが,寛解導入療法に反応しない症例や,寛解維持中に再燃をきたし増量や短縮投与を余儀なくされる症例に遭遇する.抗TNF-α抗体のトラフ濃度を測定した研究では,再燃をきたした症例ではトラフ濃度が低下していることが報告された.またトラフ濃度の低下にはanti-drug antibodyの存在とクリアランスの増加が想定されている.本稿では,抗TNF-α抗体のトラフ濃度測定の意義やanti-drug antibodyの臨床的意義について概説し,血中濃度モニタリングを基にした治療戦略の可能性につき述べる.
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