炎症性腸疾患-ファーストタッチから長期マネジメントまで 炎症性腸疾患治療の実際
Crohn病の治療 腸管合併症のないCrohn病の治療
猿田 雅之
1
1東京慈恵会医科大学 消化器・肝臓内科
キーワード:
Azathioprine
,
Crohn病
,
6-Mercaptopurine
,
Steroids
,
白血球分離
,
寛解導入
,
Mesalazine
,
Infliximab
,
栄養管理
,
Adalimumab
Keyword:
Adalimumab
,
Infliximab
,
Azathioprine
,
Crohn Disease
,
Leukapheresis
,
Steroids
,
Remission Induction
,
Mercaptopurine
,
Mesalamine
,
Nutrition Therapy
pp.591-595
発行日 2015年10月1日
Published Date 2015/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016019448
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
Crohn病は完治させる治療法がなく,病勢をコントロールして寛解導入し,長期間寛解維持をして生活の質を高めることが大切である.抗TNFα抗体製剤により粘膜治癒が可能となり,臨床的寛解に加え粘膜治癒を達成した「完全寛解(deep remission)」,それを長期間継続する「sustained deep remission」という新しい概念が治療目標となる.基準薬である5-ASA製剤は有用であるが,効果不十分な際には,栄養療法併用やステロイド療法を行う.ステロイドでの寛解導入後は,AZAや6-MPなどの免疫調節薬にて寛解維持を行う.抗TNFα抗体製剤をstep-upで使用するか,top-downで使用するかは,病型や経過,予後不良因子の有無で判断する.
©Nankodo Co., Ltd., 2015