クローン病治療の最前線
術後クローン病の治療戦略
長沼 誠
1
,
緒方 晴彦
,
金井 隆典
1慶応義塾大学 医学部消化器内科
キーワード:
生物学的マーカー
,
Crohn病
,
Metronidazole
,
再発
,
術後管理
,
胃腸内視鏡法
,
免疫学的因子
,
重症度指標
,
治療成績
,
Mesalazine
,
Infliximab
,
栄養管理
,
維持化学療法
Keyword:
Infliximab
,
Crohn Disease
,
Immunologic Factors
,
Metronidazole
,
Recurrence
,
Postoperative Care
,
Severity of Illness Index
,
Biomarkers
,
Endoscopy, Gastrointestinal
,
Treatment Outcome
,
Mesalamine
,
Nutrition Therapy
,
Maintenance Chemotherapy
pp.173-179
発行日 2016年3月20日
Published Date 2016/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/J05332.2016236010
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クローン病術後は臨床的・内視鏡的に再燃が多いことが知られている.内視鏡的重症度や便中カルプロテクチン値がクローン病の予後に寄与することが報告され,術後の検査の重要性が示唆されている.近年の研究では術後早期に内視鏡を施行し,活動性病変を有する場合に治療強化したほうが,内視鏡未施行例より再燃率が低いことが報告されている.術後の治療法としては5-ASA製剤,メトロニダゾール,栄養療法が有用であるとされているが,近年抗TNF-α抗体製剤の術後再燃予防効果の有用性に関する報告がされており,とくに高リスク群(穿孔型や複数回の手術歴)においては抗TNF-α抗体製剤を積極的に使用すべきであると考える.
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