潰瘍性大腸炎-明日から使える内科治療のコツと最新情報
モニタリング カルプロテクチンとFOBT
小林 拓
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1北里大学北里研究所病院 炎症性腸疾患先進治療センター
キーワード:
生物学的マーカー
,
Crohn病
,
感度と特異度
,
再発
,
鑑別診断
,
潜血反応
,
大腸炎-潰瘍性
,
胃腸内視鏡法
,
糞便
,
重症度指標
,
治療成績
,
検便
,
白血球L1抗原複合体
Keyword:
Crohn Disease
,
Diagnosis, Differential
,
Colitis, Ulcerative
,
Feces
,
Occult Blood
,
Recurrence
,
Sensitivity and Specificity
,
Severity of Illness Index
,
Biomarkers
,
Endoscopy, Gastrointestinal
,
Treatment Outcome
,
Leukocyte L1 Antigen Complex
pp.403-407
発行日 2016年7月20日
Published Date 2016/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/J05332.2016355659
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炎症性腸疾患(inflammatory bowel disease;IBD)の診断もしくは治療方針の決定において,内視鏡はgold standardである.しかしながらその侵襲性から,生涯にわたりモニタリングを必要とするIBD患者においてより非侵襲的かつ簡便なモニタリングの手法が必要であり,便中バイオマーカーが注目されるようになった.便中カルプロテクチンはその代表であるが,IBDの診断,内視鏡的重症度との相関,治療効果判定,再燃の早期検出や術後再発のリスク診断など,さまざまな場面においてその有用性が示唆されている.近年では,大腸がんスクリーニングに汎用されている便潜血反応検査(FOBT)が,とくに潰瘍性大腸炎の内視鏡的活動性をもよく反映することが示され,その簡便さと汎用性から臨床的有用性が期待されている.
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