診療controversy medical decision makingのために クローン病の成分療法はどこまで実施するか
他治療を優先する立場から
長沼 誠
1
,
渡辺 守
1東京医科歯科大学 消化器内科
キーワード:
Azathioprine
,
Crohn病
,
Steroids
,
再発
,
治療成績
,
Infliximab
,
栄養管理
,
Adalimumab
Keyword:
Adalimumab
,
Infliximab
,
Azathioprine
,
Crohn Disease
,
Steroids
,
Recurrence
,
Treatment Outcome
,
Nutrition Therapy
pp.144-150
発行日 2012年1月1日
Published Date 2012/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2012118563
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クローン病は再燃と寛解を繰り返す難治性の腸疾患である。10~30歳代に発症のピークがあることより、病気の悪化により社会活動を妨げ生活の質を下げることが問題である。本邦におけるクローン病治療の中心はこれまで栄養療法であったが、近年抗体製剤が登場し薬物療法をより重要視する医師も少なからず存在する。免疫調節薬、抗体製剤は短期的に症状を改善するだけでなく、内視鏡的にも粘膜治癒することを可能とし、さらに術後の再燃予防を含めた長期予後も改善することが知られている。一方で栄養療法にも利点はあるので、双方を組み合わせ、使い分けて使用することが大切である。
©Nankodo Co., Ltd., 2012