クローン病治療の最前線
クローン病に対する外科手術
河野 透
1
,
前島 拓
,
笠井 章次
,
向井 伸貴
,
深堀 晋
,
吉川 大太郎
,
王 利明
,
唐崎 秀則
,
古川 滋
,
前本 篤男
1札幌東徳洲会病院 先端外科センター
キーワード:
Crohn病
,
病的狭窄
,
消化管出血
,
大腸腫瘍
,
腸穿孔
,
尿管通過障害
,
瘻孔
,
治療成績
,
小腸腫瘍
,
小腸切除
,
大腸切除
,
結腸造瘻術
,
回腸直腸吻合術
,
腸吻合術
Keyword:
Colostomy
,
Constriction, Pathologic
,
Crohn Disease
,
Fistula
,
Gastrointestinal Hemorrhage
,
Intestinal Perforation
,
Ureteral Obstruction
,
Colorectal Neoplasms
,
Treatment Outcome
pp.165-172
発行日 2016年3月20日
Published Date 2016/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/J05332.2016236009
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最近の抗体療法など内科的治療の進歩にもかかわらず,クローン病診断時点から生涯に外科的治療を受ける患者の割合は70%といわれており,吻合部の外科的再発などの再手術も多い.クローン病の手術適応は内科的治療の不応例などでQOL改善を目的とした最終手段であり,内科的治療と同じく根本的治療とはなっていない.クローン病で多く発生する腸管狭窄は薬物治療に反応しないため,腸管切除や狭窄形成術が選択されるが,腸管温存の面から狭窄形成術が第一選択とされる.腸管切除後の再建法では側側吻合が有利で,機能的端端吻合が選択されることが多い.最近,吻合部再狭窄を防ぐ形状を特色としたKono-S吻合が登場し,その検証結果が待たれる.
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