発行日 2014年11月20日
Published Date 2014/11/20
DOI https://doi.org/10.19020/J05332.2015106050
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48歳,男性.大腸内視鏡検査にて上行結腸に腫瘍径12mm大のやや発赤調の平坦な病変を認めた.インジゴカルミン散布像でIIa+IIc型病変と診断した.陥凹内にはNBI拡大観察像でsparse patternを,クリスタルバイオレット染色下拡大観察像でVI高度不整pit patternおよびVN型pit patternを認めた.超拡大内視鏡(Endocytoscopy;EC)観察ではEC分類でのEC3bを認めたため,SM深部浸潤癌と診断し,腹腔鏡補助下結腸切除術を施行した.最終病理組織診断はadenocarcinoma(tub2>tub1),sm2,pSM,1,375μm,ly0,v0,budding:G2,pN0であった.内視鏡所見と病理像を比較対照したところ,病理像で癒合管状傾向を示す癌腺管が表層に露出している部位に一致して不整な核腫大を伴うEC分類でのEC3bの所見が観察され,表層組織の推定にEndocytoscopyが有用と考えられる1例であった.
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