臨床に必要な消化管による食欲調節の知識
腸内細菌と食欲 H.pylori感染と食欲
楠 裕明
1
,
山下 直人
,
本多 啓介
,
鎌田 智有
,
塩谷 昭子
,
春間 賢
1川崎医科大学 総合臨床医学
キーワード:
Cholecystokinin
,
ヘリコバクター感染症
,
Helicobacter pylori
,
弓状核
,
抗細菌剤
,
食欲調節
,
Leptin
,
Non-Ulcer Dyspepsia
,
Ghrelin
,
Glucagon-Like Peptide 1
,
除菌療法
Keyword:
Arcuate Nucleus of Hypothalamus
,
Anti-Bacterial Agents
,
Appetite Regulation
,
Cholecystokinin
,
Helicobacter pylori
,
Helicobacter Infections
,
Leptin
,
Glucagon-Like Peptide 1
,
Ghrelin
pp.1247-1254
発行日 2016年7月20日
Published Date 2016/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2016392517
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食欲は体の恒常性を維持するための非常に重要な機能であり,消化管局所の運動や分泌だけでなく,中枢性および末梢性の因子や門脈内グルコース濃度によっても調節を受ける.末梢性の食欲調節因子では短期的なものにグレリンがあり,長期的なものにレプチンが存在する.H.pyloriは消化管機能と無関係とされてきたが,除菌治療後に食欲が亢進することなどから研究が進み,現在は機能性ディスペプシアの原因の一つとして扱われるようになったが,それらの現象にはいずれもグレリンとレプチンが関与している.本項ではH.pylori感染や除菌治療がFD症状や食欲に与える影響ついて,グレリンとレプチンを中心に述べる.
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