臨床に必要な消化管による食欲調節の知識
肥満と消化管 食欲中枢の機能と消化管ペプチド
上野 浩晶
1
,
中里 雅光
1宮崎大学 医学部内科学講座神経呼吸内分泌代謝学分野
キーワード:
Biogenic Monoamines
,
Cannabinoids
,
嗅覚
,
弓状核
,
光刺激
,
高次神経活動
,
視覚
,
視床下部腹内側核
,
視床下部室傍核
,
消化管ホルモン
,
食欲調節
,
大脳辺縁系
,
肥満
,
迷走神経
,
Leptin
,
視床下部外側部
,
Ghrelin
Keyword:
Arcuate Nucleus of Hypothalamus
,
Cannabinoids
,
Appetite Regulation
,
Gastrointestinal Hormones
,
Limbic System
,
Higher Nervous Activity
,
Hypothalamic Area, Lateral
,
Paraventricular Hypothalamic Nucleus
,
Obesity
,
Photic Stimulation
,
Vagus Nerve
,
Smell
,
Ventromedial Hypothalamic Nucleus
,
Vision, Ocular
,
Biogenic Monoamines
,
Leptin
,
Ghrelin
pp.1191-1197
発行日 2016年7月20日
Published Date 2016/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2016392510
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食欲は視床下部を中心とした中枢神経と,脂肪組織や消化管などの末梢臓器により複雑かつ巧妙に調節されている.ヒトでは大脳辺縁系や大脳新皮質といった上位中枢も食欲を調節しており,結果としてエネルギーバランスとは無関係な摂食行動がみられることもある.中枢と末梢に発現している多数の食欲亢進または食欲抑制物質は迷走神経,血流,神経回路網などを介して相互作用しており,そのメカニズムを応用した抗肥満薬の開発が進められており,一部は実用化している.本稿では,おもに中枢神経における食欲調節機構を概説し,消化管ペプチドとの機能連関についても言及する.
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