膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)の診療の現況
主膵管型IPMNの自然史
上原 宏之
1
,
田村 猛
,
末吉 弘尚
,
高田 良司
,
福武 伸康
,
大川 和良
1大阪府立成人病センター 肝胆膵内科
キーワード:
膵切除
,
待機療法
,
膵管内乳頭腫瘍
Keyword:
Pancreatectomy
,
Watchful Waiting
pp.1683-1688
発行日 2014年11月20日
Published Date 2014/11/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2015121486
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主膵管型IPMN(膵管内乳頭粘液性腫瘍)は高頻度に悪性で,すべての症例が手術適応と考えられてきた.しかしなんらかの理由で切除されなかった主膵管型IPMNの自然史の報告によると,すべてが経過観察中に悪性化して進行するわけではなく,一部の症例は変化していない.2012年に改訂された「IPMN国際診療ガイドライン」では主膵管型IPMNの定義が主膵管径10mm以上から5mm以上に拡大され,主膵管径10mm以上を全例手術適応としながらも,5~9mmは分枝型と同様の基準で経過観察を選択する指針が示されたが,主膵管型IPMNの手術適応の確立が今後の課題である.
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