特集 クローン病小腸狭窄病変に対する内視鏡的バルーン拡張術─基本からピットフォールまで
Ⅱ.クローン病小腸狭窄病変に対するバルーン拡張術(3)定期的拡張術か,エピソーディックな拡張か?
渡辺 憲治
1
,
河合 幹夫
1
,
上小 鶴孝二
1
,
横山 恵子
1
,
賀来 宏司
1
,
高嶋 祐介
1
,
小島 健太郎
1
,
佐藤 寿行
1
,
横山 陽子
1
1兵庫医科大学炎症性腸疾患センター内科
キーワード:
クローン病
,
狭窄
,
内視鏡的バルーン拡張術
,
ダブルバルーン内視鏡
,
シングルバルーン内視鏡
,
穿孔
Keyword:
クローン病
,
狭窄
,
内視鏡的バルーン拡張術
,
ダブルバルーン内視鏡
,
シングルバルーン内視鏡
,
穿孔
pp.190-196
発行日 2020年8月20日
Published Date 2020/8/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000485
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
クローン病(CD)小腸病変は,患者の予後不良の原因になることが多いが,臨床症状が寛解でも活動性病変や狭窄が存在することが多々あるため,画像診断による客観的モニタリングが重要である.内視鏡的バルーン拡張術(EBD)の最大の合併症は穿孔であるが,クローン病は進行性の疾患であるため,無症状の小腸狭窄を経過観察とすると,予後不良の経過に陥りやすい.よって筆者は,腸閉塞に至ってからEBD を施行するreactive なアプローチより,寛解であっても細径内視鏡が通過不可な狭窄なら,安全性が高くEBD が施行可能な時期に,proactiveな計画的EBD を施行し,長期手術回避をはかっている.そのためには多様なCD 病変に対応できる内視鏡の手技とEBD 部位の炎症を消退させる内科的治療が必要である.
Copyright © 2020, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.