特集 小腸疾患に対する最新の内視鏡臨床
9.クローン病小腸狭窄に対するバルーン拡張術
大和田 潤
1
,
矢野 智則
1
1自治医科大学内科学講座消化器内科学部門
キーワード:
クローン病
,
小腸狭窄
,
小腸内視鏡
,
バルーン内視鏡
,
バルーン拡張術
Keyword:
クローン病
,
小腸狭窄
,
小腸内視鏡
,
バルーン内視鏡
,
バルーン拡張術
pp.1537-1544
発行日 2024年10月20日
Published Date 2024/10/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000003261
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クローン病は長期経過において高率に消化管狭窄を合併する.なかでも,小腸狭窄は外科的治療の最大の要因であり,小腸狭窄を適切に治療することが予後を左右する.内視鏡的バルーン拡張術(EBD)は,外科的治療と比較しても,有効性,安全性に引けを取らない,優れた治療法である.小腸狭窄を有し,有症状である場合,あるいは無症状であっても画像所見で高度の小腸狭窄を有する場合には,小腸内視鏡による精査を行い,EBDの適応を検討する.狭窄部に深い潰瘍を伴う場合,膿瘍や瘻孔を伴う場合,癒着を伴う強い屈曲を伴う場合,悪性腫瘍による場合では,EBDによる治療ではなく,外科的治療が考慮される.
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