特集 クローン病小腸狭窄病変に対する内視鏡的バルーン拡張術─基本からピットフォールまで
Ⅱ.クローン病小腸狭窄病変に対するバルーン拡張術(2)バルーン拡張術は予後を変えたのか
辻川 知之
1
,
高橋 憲一郎
2
,
馬場 重樹
2
1公立甲賀病院消化器内科
2滋賀医科大学消化器内科
キーワード:
小腸狭窄
,
手術回避
,
バルーン拡張術
,
免疫調節薬
,
抗TNF-α抗体
,
禁煙
Keyword:
小腸狭窄
,
手術回避
,
バルーン拡張術
,
免疫調節薬
,
抗TNF-α抗体
,
禁煙
pp.185-189
発行日 2020年8月20日
Published Date 2020/8/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000484
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クローン病の小腸狭窄病変に対して,小腸内視鏡を用いたバルーン拡張術は有効であるが,予後改善に関する報告は未だ少ない.自施設69 例の検討では,拡張に成功すれば82%以上が5 年間手術回避可能であった.また,小腸狭窄305 症例に対する多施設共同研究では,バルーン拡張成功以外の手術回避因子として免疫調節薬や抗TNF-α抗体製剤など薬物治療の併用も必要であること,さらに再拡張までの期間延長には,唯一禁煙する生活習慣改善が重要であることが明らかとなった.
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