TOPICS 文献紹介〈炎症関連*〉
潰瘍性大腸炎関連大腸癌に対するサーベイランス大腸内視鏡は全生存率を改善する─ リアルワールド外科切除症例の解析〔Review from ─ Am J Gastroenterol 2019;114:483-489〕
畑 啓介
1
,
安西 紘幸
1
,
池内 浩基
2
,
二見 喜太郎
3
,
福島 浩平
4
,
杉田 昭
5
,
内野 基
2
,
東 大二郎
3
,
板橋 道朗
6
,
渡辺 和宏
7
,
小金井 一隆
5
,
荒木 俊光
8
,
木村 英明
9
,
水島 恒和
10
,
植田 剛
11
,
石原 聡一郎
1
,
鈴木 康夫
12
1東京大学腫瘍外科
2兵庫医科大学炎症性腸疾患学講座
3福岡大学筑紫病院外科
4東北大学大学院医工学研究科消化管再建医工学分野
5横浜市立市民病院炎症性腸疾患科
6東京女子医科大学消化器・一般外科
7東北大学消化器外科学
8三重大学消化管・小児外科学
9横浜市立大学附属市民総合医療センター炎症性腸疾患センター
10大阪大学炎症性腸疾患治療学寄附講座
11奈良県立医科大学消化器・総合外科
12東邦大学医療センター佐倉病院IBD センター
キーワード:
潰瘍性大腸炎
,
サーベイランス
,
大腸癌
,
colitic cancer
,
全生存率
Keyword:
潰瘍性大腸炎
,
サーベイランス
,
大腸癌
,
colitic cancer
,
全生存率
pp.467-469
発行日 2019年9月20日
Published Date 2019/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000405
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長期罹患潰瘍性大腸炎(UC)患者は大腸癌のリスクが一般集団と比較すると高いことが知られており,大腸内視鏡によるサーベイランスが推奨されている.しかしながら,サーベイランスを行った群と行わなかった群を直接比較するランダム化比較試験はなく,倫理的にも今後施行することは困難である.そのため,サーベイランスが早期発見につながり生存率の改善に寄与するかどうかに関しては,これまでもコホートにおける報告などはあったものの,エビデンスは十分ではなかった.また,サーベイランス内視鏡を行うにあたり,その開始時期や大腸癌の発生部位に関するリアルワールドのデータも重要である.そこで,炎症性腸疾患(IBD)の外科を専門とする施設におけるUC 合併大腸腫瘍の手術症例をレトロスペクディブに解析することにより,その実態を明らかにすることを目的とした.
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