特集 大腸癌のスクリーニングとサーベイランスの標準化に向けて─ 新しい知見から
Ⅱ.サーベイランス(5) 潰瘍性大腸炎関連腫瘍のサーベイランス─ 診療のポイントと最近のトピックス
牟田口 真
1
,
岩男 泰
1
,
下田 将之
2
,
南木 康作
1
,
三上 洋平
1
,
筋野 智久
1
,
高林 馨
1
,
緒方 晴彦
1
,
金井 隆典
1
1慶應義塾大学医学部内科学(消化器)・炎症性腸疾患センター
2慶應義塾大学医学部病理学教室
キーワード:
潰瘍性大腸炎
,
クローン病
,
癌
,
サーベイランス
,
色素内視鏡
Keyword:
潰瘍性大腸炎
,
クローン病
,
癌
,
サーベイランス
,
色素内視鏡
pp.108-114
発行日 2021年5月20日
Published Date 2021/5/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000557
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炎症性腸疾患は,潰瘍性大腸炎(UC)とクローン病(CD)に大別される.長期経過例に癌が高率に合併し予後を規定する因子であるため,定期的な癌サーベイランスが必要である.特にUCでは炎症粘膜を背景に発生する境界不明瞭な病変が多く,散発性腫瘍と異なり初期病変は表面平坦型病変であり,同時性・異時性にも多発する傾向がある.部位としては約75%が直腸・S状結腸に発生する.初期病変の特徴を熟知したうえで,臨床的危険群を選別し,色素内視鏡も併用した精緻な内視鏡観察が必要である.
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