特集 FIT 陰性癌の特徴
Ⅰ.FIT 開発の歴史と現状(2)FIT 判定のとらえ方と取り扱い
松田 一夫
1
1福井県健康管理協会県民健康センター
キーワード:
免疫便潜血検査(FIT)
,
全大腸内視鏡検査
,
精検受診率
,
定量値
,
カットオフ
,
受診率
Keyword:
免疫便潜血検査(FIT)
,
全大腸内視鏡検査
,
精検受診率
,
定量値
,
カットオフ
,
受診率
pp.403-407
発行日 2019年9月20日
Published Date 2019/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000393
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FIT の死亡率減少効果は確実で,本邦では1992 年からFIT 2 日法による大腸がん検診を開始した.便潜血が1 日でも陽性になれば潜血量にかかわらず全大腸内視鏡による精検が必要であるが,2016 年の地域保健・健康増進事業報告によれば精検受診率は68.5%と低く,国民生活基礎調査による40~69 歳の受診率も41.4%と低い.2016 年における要精検率は7.6%でカットオフ値は20~30μg/g が多いが,偽陽性を減らすためカットオフ値引き上げを検討する必要がある.精検受診率の改善が急務であり大腸CT 検査に期待したい.FIT は深部大腸に弱点はあるものの最適な大腸癌スクリーニング方法であることを医療従事者が再認識し,市民に広く伝える必要がある.
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