特集 FIT 陰性癌の特徴
Ⅵ.FIT 陰性癌の症例(1)当院で経験したFIT 陰性大腸癌の3 例
松下 弘雄
1
,
吉川 健二郎
1
,
原田 英嗣
1
,
加藤 文一朗
1
,
佐々木 真
1
,
橋本 大志
1
,
榎本 克彦
2
,
東海林 琢男
2
,
村田 雅彦
3
1秋田赤十字病院消化器病センター
2秋田赤十字病院病理診断科
3秋田赤十字病院健康増進センター
キーワード:
免疫便潜血検査陰性
,
大腸癌
,
全大腸内視鏡検査
,
検診
Keyword:
免疫便潜血検査陰性
,
大腸癌
,
全大腸内視鏡検査
,
検診
pp.451-456
発行日 2019年9月20日
Published Date 2019/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000400
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当センターで経験したFIT 陰性大腸癌の3 例を提示する.症例1 は60 歳代,男性.上行結腸に径10 mm 大のⅡa+Ⅱc を認め,T1b 以深浸潤癌と診断し手術を施行した.病理診断は0-Ⅱa+Ⅱc,por1>por2,pT1b,pStage Ⅰであった.症例2 は60 歳代,女性.盲腸に径20 mm 大のⅠsp を認め,T1b 以深浸潤癌と診断し手術を施行した.病理診断は0-Ⅰsp,tub1>muc,pT1b,pStage Ⅰであった.症例3 は50 歳代,男性.下部直腸に径15 mm 大のⅠsを認め,腺腫内癌と診断,Tis またはT1a と判断し,内視鏡的粘膜切除術を施行した.病理診断は0-Ⅰs,tub1-2 with adenoma component,pT1a,pStage Ⅰであった.頻度は高くないもののFIT 陰性大腸癌が存在することは事実であり,なんらかの方法で全大腸内視鏡検査を組み合わせるスクリーニングの検討が必要と考える.
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