特集 大腸腫瘍の分子生物学
Ⅷ.大腸癌化学療法と分子生物学
川﨑 健太
1
,
浜本 康夫
2
1慶應義塾大学医学部消化器内科
2慶應義塾大学医学部腫瘍センター
キーワード:
大腸癌
,
分子標的治療薬
,
EGFR 阻害薬
,
ベバシズマブ
Keyword:
大腸癌
,
分子標的治療薬
,
EGFR 阻害薬
,
ベバシズマブ
pp.457-462
発行日 2018年9月20日
Published Date 2018/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000239
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大腸癌は世界的に罹患率・死亡率の高い疾患である.一方,分子生物学的な検討においては発癌プロセスの理解もあり,長期にわたり先駆的に研究されている疾患である.その研究過程で開発された分子標的治療薬は殺細胞性抗癌剤のみの治療より生存期間を約10 カ月も延長した.さらなる分子生物学の進歩は,5%未満のより希少なフラクションの遺伝子変異を検出可能とし,今後の大腸癌治療の生存期間をさらに延長すると考えられる.本稿では,今までの分子生物学の大腸癌化学療法への貢献を概説しながら,今後の新たな治療標的と臨床応用への取り組みに関してまとめる.
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