特集 大腸腫瘍診断のモダリティと新たな展開─ 存在診断能・質的診断能の向上を目指して
Ⅱ.拡大・超拡大内視鏡における質的診断能向上の検討(2)超拡大内視鏡診断の現状と課題
森 悠一
1
,
工藤 進英
1
,
若村 邦彦
1
,
三澤 将史
1
,
工藤 豊樹
1
,
武田 健一
1
,
一政 克郎
1
,
小川 悠史
1
,
井上 晴洋
2
1昭和大学横浜市北部病院消化器センター
2昭和大学江東豊洲病院消化器センター
キーワード:
超拡大内視鏡
,
ピットパターン
,
Narrow Band Imaging
,
コンピュータ自動診断
,
人工知能
Keyword:
超拡大内視鏡
,
ピットパターン
,
Narrow Band Imaging
,
コンピュータ自動診断
,
人工知能
pp.455-462
発行日 2017年9月20日
Published Date 2017/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000101
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
近年,細胞のin vivo 観察を可能とする二つの超拡大内視鏡が臨床応用されており,注目を集めている.すなわち,Endocytoscopy(EC;CF-Y0058,オリンパス,東京)とConfocal laser endomicroscopy(CLE;Cellvizio,MaunaKea Technologies,Paris)の二つである.EC はスコープ先端に光学顕微観察用レンズを搭載した軟性鏡であり,腺腔と核と血管を500 倍率で可視化する.CLE はプローブ先端から発光されるレーザーにより,細胞内に吸収された蛍光色素(fl uorescein)を介した励起光を画像化し,腺腔と血流を1,000 倍率で可視化する.EC もCLE も従来の内視鏡を凌駕する病理診断予測精度をもつが,それに加え未来医療を構築するデバイスとしても期待されている.すなわち,EC は人工知能を介した自動診断システムへの応用,CLE は内視鏡分子イメージングへの応用である.
Copyright © 2017, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.