特集 上部消化管内視鏡を見直す ―基本から応用まで
13.内視鏡で消化管運動機能を診る—内視鏡的内圧測定統合システム(EPSIS)について
西川 洋平
1
,
井上 晴洋
1
,
牛久保 慧
1
,
山本 和輝
1
,
田中 一平
1
,
田邊 万葉
1
1昭和大学江東豊洲病院消化器センター
キーワード:
機能内視鏡
,
下部食道括約筋
,
胃食道逆流症
Keyword:
機能内視鏡
,
下部食道括約筋
,
胃食道逆流症
pp.105-111
発行日 2024年12月20日
Published Date 2024/12/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000003325
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内視鏡的内圧測定統合システム(EPSIS)とは,下部食道括約筋(LES)の機能を評価する新しい機能内視鏡検査法である.上部消化管内視鏡検査中に胃内反転下でCO2を送気した際に,LESは活性化され,その動きを観察することができる.この点に注目し,LESが弛緩するまでの胃内圧波形を専用の圧測定器で連続的に測定し,LES機能を評価する.これまでの研究で,胃食道逆流症(GERD)や食道アカラシアの診断に対する有用性が報告されている.EPSISは,圧測定器による胃内圧波形の客観的評価に加えて,LESを主とする食道胃接合部の逆流防止機能に対して内視鏡による「動的」観察を可能にし,「機能内視鏡」という新たな分野の第一歩となった.
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