Japanese
English
特集 消化管粘膜下腫瘍のすべて
[食道]
食道粘膜下腫瘍の内視鏡的治療
Endoscopic treatment for esophageal submucosal tumors
島村 勇人
1
,
井上 晴洋
1
,
田中 一平
1
,
西川 洋平
1
,
牛久保 慧
1
,
山本 和輝
1
,
大和田 薫里
1
,
鬼丸 学
1
Yuto Shimamura
1
,
Haruhiro Inoue
1
,
Ippei Tanaka
1
,
Yohei Nishikawa
1
,
Kei Ushikubo
1
,
Kazuki Yamamoto
1
,
Kaori Owada
1
,
Manabu Onimaru
1
1昭和大学江東豊洲病院消化器センター
キーワード:
粘膜下腫瘍
,
粘膜下層内視鏡
,
経口内視鏡的腫瘍核出術
Keyword:
粘膜下腫瘍
,
粘膜下層内視鏡
,
経口内視鏡的腫瘍核出術
pp.977-982
発行日 2024年7月25日
Published Date 2024/7/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000001509
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はじめに
粘膜下層内視鏡,“submucosal endoscopy” “third-space endoscopy” は,消化管内から体腔(胸腔・腹腔)に安全にアプローチするために,粘膜下層トンネルを作成することで深部の治療を可能にした。食道アカラシアに対する経口内視鏡的筋層切開術(peroral endoscopic myotomy:POEM)は,粘膜下層内視鏡の代表的な治療法の一つである1)。POEMは食道アカラシアに対する標準治療法として確立され,日本国内でも現在までに6,500例以上の治療が行われ,その有効性と安全性が確認されている。近年では,咽頭憩室に対するZenker POEM(Z-POEM)2),横隔膜上憩室に対するDiverticulum POEM(D-POEM)3),胃不全麻痺に対するGastric POEM(G-POEM)4)などの低侵襲内視鏡治療にも応用されている。また,粘膜下層トンネル内で粘膜下腫瘍を摘出する手法もあり,経口内視鏡的腫瘍核出術(peroral endoscopic tumor resection:POET)と呼び,粘膜下腫瘍に対する低侵襲治療法として注目されている。本稿ではPOETの適応と手技について詳しく述べる。
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