特集 良悪性肝門部胆管狭窄への内視鏡的アプローチ
7.切除不能悪性肝門部胆管狭窄に対する内視鏡的RFA(ラジオ波焼灼療法)
井上 匡央
1
,
北野 礼奈
1
,
指宿 麻悠
1
,
伊藤 清顕
1
1愛知医科大学肝胆膵内科
キーワード:
胆管内ラジオ波焼灼療法
,
悪性胆管狭窄
,
胆管ステント
Keyword:
胆管内ラジオ波焼灼療法
,
悪性胆管狭窄
,
胆管ステント
pp.1681-1688
発行日 2024年11月20日
Published Date 2024/11/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000003293
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近年,悪性胆管狭窄に対する局所治療法として,内視鏡的胆管内ラジオ波焼灼療法(ID-RFA)が注目されている.ID-RFAは胆管狭窄部の腫瘍組織を凝固壊死させ,その効果として胆管ステント開存期間の延長や生存期間の延長が示唆されている.とくに悪性肝門部胆管狭窄においては,遠位狭窄に比してドレナージの技術的難易度が高く,閉塞時のreinterventionも煩雑化することから,開存期間を延長しうるID-RFAに対する期待はより大きい.しかし,まだまだID-RFAは確立された治療法とは言い難く,未解決な課題が数多く残されている.このため実臨床においてID-RFAを施行する際には,現在のエビデンスをよく理解し把握したうえで,真に患者の利益となるよう適切に運用する必要がある.本稿では内視鏡的ID-RFAのステント開存期間延長効果に関して,とくに切除不能悪性肝門部胆管狭窄にフォーカスし,その現状と課題に関して実症例を掲示しつつ概説をする.
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