特集 あなたの知らないIBD診療の世界
1.既存治療のupdate(4)UCにおけるバイオ製剤を回避する方法 ―サラゾスルファピリジン,局所製剤およびチオプリン製剤の上手な使い方
黒川 憲
1
,
藤城 光弘
1
1東京大学医学部附属病院消化器内科
キーワード:
サラゾスルファピリジン
,
坐剤
,
注腸
,
チオプリン製剤
,
ステロイド依存
Keyword:
サラゾスルファピリジン
,
坐剤
,
注腸
,
チオプリン製剤
,
ステロイド依存
pp.387-392
発行日 2023年3月20日
Published Date 2023/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002566
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潰瘍性大腸炎(UC)において最も基本となる薬剤は5-アミノサリチル酸(5-ASA)の経口剤であり,多くの患者に投与されているが,単剤では効果不十分な場合や,最近増加傾向である5-ASA不耐の場合には,追加の薬剤が必要となる.近年,炎症性腸疾患(IBD)において,次々と新たな生物学的製剤(BIO)や低分子化合物が保険適用となり,使用可能な薬剤の種類が増えてきている.一方で,サラゾスルファピリジン,局所製剤,チオプリン製剤等のいわゆる既存薬に関しても,副作用等に注意したうえで,適切に使用すると効果を認める患者は少なくない.本稿では,これらの既存薬を上手く使うことでBIO等の使用を回避できる可能性について解説する.
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