Japanese
English
症例報告
サラゾスルファピリジン(サラゾピリン®)によるdrug-induced hypersensitivity syndromeの1例
A case of drug-induced hypersensitivity syndrome induced by salazosulfapyridine
伊東 由美子
1
,
小川 浩平
1
,
森戸 啓統
1
,
大黒 奈津子
1
,
福本 隆也
1
,
小林 信彦
1
,
浅田 秀夫
1
Yumiko ITO
1
,
Kohei OGAWA
1
,
Hironori MORITO
1
,
Natsuko DAIKOKU
1
,
Takaya FUKUMOTO
1
,
Nobuhiko KOBAYASHI
1
,
Hideo ASADA
1
1奈良県立医科大学皮膚科
1Department of Dermatology, Nara Medical University, Kashihara, Nara
キーワード:
drug-induced hypersensitivity syndrome
,
サラゾスルファピリジン
,
サラゾピリン®
Keyword:
drug-induced hypersensitivity syndrome
,
サラゾスルファピリジン
,
サラゾピリン®
pp.1031-1035
発行日 2014年12月1日
Published Date 2014/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412200052
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要約 64歳,女性.前医で非特異的腸炎に対してサラゾスルファピリジンの内服を開始した.内服32日目に発熱,33日目に全身に紅斑が出現したため内服を中止した.紅斑の改善を認めず,肝機能障害もみられたため精査加療目的で発症10日目に当院に転院した.転院時,紅皮症を呈し,顔面の浮腫と口囲の落屑および口唇の腫脹を認めた.頸部リンパ節腫脹があり,血液検査では好酸球増多を伴う白血球増多がみられた.Drug-induced hypersensitivity syndromeを考え,プレドニゾロン40mgの内服を開始した.症状は一旦改善したが,発症15日目に発熱,18日目にはASTおよびALTの再上昇,血小板減少を認め,ヒトヘルペスウイルス6型DNAを検出した.プレドニゾロンを60mgに増量したところ症状は軽快し,以後プレドニゾロンを漸減したが症状の再燃はなく,発症49日目に退院した.リンパ球刺激試験の結果から,サラゾスルファピリジンの分解産物が原因の可能性が高いと考えた.
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