Japanese
English
症例報告
伝染性単核球症様症状を呈したサラゾスルファピリジンによる薬疹の2例
Two cases of drug eruption due to salazosulfapyridine, showing infectious mononucleosis-like symptoms
布袋 祐子
1
,
田口 英樹
1
,
木花 いづみ
1
Yuko FUTEI
1
,
Hideki TAGUCHI
1
,
Izumi KONOHANA
1
1平塚市民病院皮膚科
1Department of Dermatology, Hiratsuka City Hospital
キーワード:
サラゾスルファピリジン
,
5-aminosalicylic acid
,
伝染性単核球症様薬疹
Keyword:
サラゾスルファピリジン
,
5-aminosalicylic acid
,
伝染性単核球症様薬疹
pp.147-149
発行日 2000年2月1日
Published Date 2000/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903132
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サラゾスルファピリジン(SSP)内服中の潰瘍性大腸炎患者に認めた伝染性単核球症様薬疹2例を報告した.両者はいずれも伝染性単核球症を思わせる臨床像を呈し,血中異型リンパ球の増加および肝機能障害を認めた.パッチテストにて症例1,2共エタノール基剤SSP陽性,ワセリン基剤陰性,本剤の代謝産物と思われるparaphenyl—enediamineは陽性であった.内服テストは症例1にてSSP 30 mg(常用量の1/300)内服24時間後陽性であった.また症例2では本剤の代謝産物である5-aminosalicylic acid(5-ASA)も用いてパッチテストを施行した.最近潰瘍性大腸炎の治療に5-ASA単独製剤が用いられており,本剤による薬疹を疑った際5-ASAのパッチテストも一般化することで原因成分をより明確にし,潰瘍性大腸炎の治療に役立てるべきと思われた.
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