特集 あなたの知らないIBD診療の世界
1.既存治療のupdate(1)UCに対する5-ASA製剤とステロイドの使い方
髙尾 政輝
1
,
岩橋 優美
1
,
前北 隆雄
1
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井口 幹崇
1
,
北野 雅之
1
1和歌山県立医科大学内科学第2講座
キーワード:
潰瘍性大腸炎
,
5-アミノサリチル酸
,
ステロイド
Keyword:
潰瘍性大腸炎
,
5-アミノサリチル酸
,
ステロイド
pp.367-372
発行日 2023年3月20日
Published Date 2023/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002563
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潰瘍性大腸炎に対する新薬が多数使用可能となったが,未だ内科的治療の基本は5-ASAとステロイドである.5-ASAは腸管局所で作用する薬剤である.現在,放出特性の異なる四つの薬剤が使用可能であり,各々の特徴を理解した処方が重要である.また5-ASA不耐が増加傾向であり注意を要するが,製剤間スイッチなどにより内服可能となる症例も経験されるため試してみる価値がある.ステロイドは寛解導入療法における重要な薬剤であり,難治例と非難治例を分ける基準薬である.使用においては,十分な初期用量で開始し必ず中止することが重要である.有効な薬剤である一方で,多数の副作用を有するため適切な使用法を理解する必要がある.
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