特集 あなたの知らないIBD診療の世界
1.既存治療のupdate(2)バイオ製剤を用いない場合のクローン病の治療法 ―治療前評価の重要性,および栄養療法,ステロイド(ブデソニド含む),チオプリン製剤の活用法
久能 宣昭
1
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芦塚 伸也
1
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今給黎 宗
1
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石橋 英樹
1
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船越 禎広
1
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平井 郁仁
1
1福岡大学消化器内科学
キーワード:
クローン病
,
栄養療法
,
ステロイド
,
アザチオプリン
Keyword:
クローン病
,
栄養療法
,
ステロイド
,
アザチオプリン
pp.374-380
発行日 2023年3月20日
Published Date 2023/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002564
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クローン病(CD)は狭窄や瘻孔など難治性腸管合併症を生じうる疾患であり,逐次的な治療強化に時間を要することで不可逆的な病状に進行する可能性を有する.そのため治療の時期を逸することなく,適正な治療選択を行い,ターゲットを明らかにしたモニタリングのもと経過観察すること,すなわちTreat to targetの実践が重要である.新薬が次々と保険適用となり治療の選択肢が増えている一方で栄養療法,ステロイド療法,チオプリン製剤はCD治療の基本,かつ生物学的製剤にも劣らない有効性を示すこともあり,現在でも軽視すべきでない治療法である.
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